相性の三角形から見るポケモンというゲーム〜電気・水・地面編〜

大会の記事ばかり書いていても仕方ないので、ちょっとした考察記事を書いてみます。

ポケモンというゲームにはタイプが17種類存在し、それぞれに相性という関係が成り立っていますが、その中でも三角形の関係が成り立っているタイプ3つを幾つか指摘することができます。

代表的なのが各世代で最初にもらえるポケモン(いわゆる御三家)のタイプである草・炎・水ですね。草は炎に弱く、炎は水に弱く、水は草に弱いので…というやつです。

しかし、実際この相性の三角形は水技がサブ技として氷技を持てるケースが多く、水→炎、炎→草という相性関係に比べて草→水が絶対ではないという点でバランスの悪い三角形になっています。

これは私の個人的な考えなのですが、ポケモンというゲームを初代から貫いている基本の三角形は、草・炎・水ではなくて、電気・水・地面だと思っています。これは電気→水→地面→電気という相性関係が成立してるだけでなく、電気は弱点が少ないが故に地面に無効化されるかなり一方的な関係、水も弱点が少なく優秀ながら電気に弱点をつくサブ技の工面が難しい(水・地面タイプで実戦級のポケモン、例えばラグラージが出るまで/しかしめざめるパワーや浮いている電気タイプも存在するので対策の対策が用意されている)という関係、地面は電気に対してかなり一方的に強いながら、水や電気に比べると弱点が多いという関係である点でかなりバランスの整った関係になっています。また、素早さの面から見ても概ね電気→水→地面と上から押さえ、最後に地面が無効属性を生かして逆転するという構図とも考えられますね。

実際、初代から全国大会等で登場する実戦級のポケモンには電気・水・地面のタイプが多く含まれていました。実例を挙げてみると、

初代…電気:サンダース・サンダー、水:スターミー・ラプラス、地面:ダグトリオ
金銀…電気:サンダー・ライコウ、水:スターミー・スイクンパルシェン、地面:ガラガラ・ハガネール
(ここまでシングル環境)
第3世代…電気:サンダース・サンダー・ライコウ、水:スターミー・スイクン・ルンパッパ・キングドララグラージギャラドスミロカロス(・カイオーガ)、地面:ガラガラ・ハガネールラグラージ(・グラードン
第4世代…電気:サンダー・ライコウロトム、水:スイクン・ルンパッパ・キングドララグラージギャラドスミロカロストドゼルガ(・カイオーガパルキア)、地面:ラグラージガブリアスグライオンカバルドン(・グラードン
(ここまでシングル&ダブル環境)
第5世代…電気:サンダー・ロトム(飛行を除く各種)・ボルトロス(・ゼクロム)、水:スイクン・ルンパッパ・キングドラギャラドスロトム(水のみ)・ブルンゲルパルシェントリトドンニョロトノ(・カイオーガパルキア)、地面:トリトドンガブリアスグライオンカバルドンドリュウズ(・グラードン

以上、参考はセキエイジム(http://www.sekieigym.com/)や各地オフ会の上位パーティ、ネット上大会のKP上位等


勿論、以上の議論では世代を追うごとに複合タイプの種類が増え、単純なタイプ相性だけでは語りきれない状況が多くなってきた事実を無視していますが、逆に言うと何故ガブリアスや水ロトムが強いのかと言う点に対して答えとも言えるでしょう。

僕の知る限り電気・水・地面という相性関係に注目した見方はこれまで言われてきませんでしたし、こうした点は特に意識はされていないと思われます。しかし実際よく見てみると、こうしたバランスへの注意は少なくとも草・炎・水よりもされていると思いますし、概ね電気・水・地面のバランスの良いパーティが勝ちやすいのではないかなというのは比較的妥当ではないでしょうか。

長々と書きましたが、要は電気なのに地面弱点じゃなくて初代からずっと第一線にいるサンダーは最高だってことですw