第2.5回しゃでオフ・使用パーティ解説:グラクレセホウオウノオー(第4世代GS)

2013年2月9日(土)に行われた第2.5回しゃでオフに、スタッフとして参加してきました。
ルールは第4世代GSで、参加者は87名。GSルールでのオフとしては久々に大規模なオフ会となりました。


以下で今回私が使用したパーティを解説します。


http://www.pokewiki.de/images/thumb/1/1f/Sugimori_383.png/200px-Sugimori_383.png http://www.pokewiki.de/images/thumb/2/28/Sugimori_488.png/200px-Sugimori_488.png
http://www.pokewiki.de/images/thumb/2/28/Sugimori_250.png/200px-Sugimori_250.png http://www.pokewiki.de/images/thumb/7/73/Sugimori_460.png/200px-Sugimori_460.png

ポケモン 持ち物 備考
グラードン 黒い鉄球 地震 岩雪崩 投げつける 守る 先発
クレセリア ラムの実 トリックルーム 手助け 光の壁 草結び 先発
ホウオウ ヨロギの実 聖なる炎 ブレイブバード 羽休め 守る 後発
ユキノオー オボンの実 吹雪 草結び 氷の礫 守る 後発


GSルールにおけるグラードンクレセリアという並びは他の有名な先発と比べても非常に強力な組み合わせです。理由としては、
・GSでは地震が一貫しやすい(浮いている天候ポケがいない、浮いてるポケを多く採用すると吹雪が一貫するリスクが大きい 等の理由による)
クレセリアトリックルームと電磁波or凍える風という複数の素早さ操作の選択肢がある
・浮いている手助け+全体攻撃のシナジーが高い
等が挙げられます。世界大会でも、優勝したパーティはグラクレセの並びを組み込んでいました。そして先発の補完として飛行であり晴れの恩恵を受けるホウオウ、カイオーガを後発から受けるためのユキノオーを採用。このパーティを使用された偉大な先人としてビーンさんとすづけさんがおり、私もその構築を真似ています(お二方の解説記事はこちらこちら)。
今回のオフに向けては新しくGSの構築を考えてはいたのですが、どうしても本番で立ち回りに依存するパーティを使いたくないという意識が強く、使い慣れたパーティをさらに細部まで詰めることで対応することにしました。一応自分ではグラクレセを使って、2010年のWCS京都予選で使用しベスト16、第5回ポケモン研究会オフではベスト4等の結果を残しています。
以下では個別の解説に移ります。


グラードン
http://img.yakkun.com/poke/dp/n383.gif
性格:勇敢
努力値:204-244-0-0-60-0
実数値:201-221-160-*-118-85
 ・H187-B150メタグロスを手助け地震(ダブル補正込み)で乱数1発(約92.8%)
 ・H207-B140ディアルガを同じく乱数1発(約80.8%)
 ・A166ホウオウの晴れ聖なる炎乱数2発耐え(約96.3%)
 ・C202カイオーガの眼鏡潮吹き(ダブル補正込み)を晴れ状態で確定耐え
 ・C202カイオーガの眼鏡ハイドロポンプを晴れ状態で乱数耐え(約92.3%)
 ・C182パルキアの亜空切断を光の壁込みで乱数3発耐え(約99.2%)
 ・S最遅
先発として天候を取ること、およびクレセリアのサポートを受けつつ強力な打点を生成していくことが主な役割です。
この構築における従来のグラードンはA222が絶対とされてきましたが、アーマーさんのダメージ計算機で計算していた所、A221でもダメージが変わらないことに気づきました。たがが実数値1の差ではないかと思われるかもしれませんが、この1の違いはそれなりに重要で、削った1をHPないしは特防に回すことによりHPを奇数、特防を偶数にすることができます。奇数HPはダメージ計算上有利であり、偶数D実数は壁サポートを受ける上で有利となるのは言うまでもないでしょう。
耐久面に関しては初手で万一眼鏡オーガが突っ張ってきたときのための保険となる特殊耐久を、なるべくHPに寄せる形で確保して行きました。一応地球投げも5発になりますので、H201をラインとしています。技に関しては当たり前のものばかりです。


クレセリア
http://dic.nicovideo.jp/oekaki/30946.png
性格:生意気
努力値:220-0-28-20-236-0
実数値:223-*-144-98-198-81
 ・HPが16の倍数-1
 ・Dが11の倍数
 ・怒りの前歯+C222ディアルガの時の咆哮乱数耐え(約92.3%)
 ・H175-D161カイオーガを草結びで高乱数3発(約95.9%)
 ・A166ホウオウの晴れ聖なる炎乱数2発耐え(約93.7%)
グラードンその他のサポート役となるため許す限りの努力値を耐久に割いています。これだけ耐久に振ればトリル中も全体攻撃による圧力をかけ続けることでHPを保全し、2度目のトリックルームを狙うことができるまで耐久力を残すことも狙えます。ダメージ計算は色々とやってはいますが、基本的に天候ダメ対策のHP→11の倍数の特防→オーガを高乱数3発にする特攻→あまり防御という考え方で振っています。技はこれまた当たり前のものばかり。格闘はホウオウが対処することになるので特殊技はサイキネではなく草結びを採用しています。


■ホウオウ
http://img.yakkun.com/poke/dp/n250.gif
性格:勇敢
努力値:204-252-36-0-12-4
実数値:207-200-115-*-176-88
 ・HPが16の倍数-1
 ・H223-B150程度のクレセリアを晴れ聖なる炎で確定2発
 ・A152ギラティナシャドーダイブを乱数2発耐え(約96.3%)
 ・C222カイオーガの雨ハイドロポンプを光の壁込みで確定耐え
 ・C156ルンパッパの雨ハイドロポンプを乱数耐え(約92.3%)
晴れの恩恵を受けるアタッカーであり、とにかく攻撃性能を重視した配分となっています。こうした配分は素早さに努力値を割かなくて良いトリパ型のメリットであり、手助けブレイブバードでH175-B111オーガを確定で持っていける等、非常に高い打点を叩きだすことができます。素早さが88となっているのはすづけさんと同様の理由であり、トリックルームが切れた後の最遅90族伝説に確実に先手を取ることです。実際のところは羽休め事故が起こらないようグラードンよりS実数が高ければどこに設定しても大抵は大丈夫だと思いますが、はっきりとS関係を把握するために88まで伸ばすことのメリットはあるでしょう。正直言って実戦でこの素早さに設定したことが直接的に敗因になったことはないです(勝因になったこともないですが)。
技はトリックルーム中のアドバンテージを固定するためのミガワリも魅力的でしたが羽休めを採用。今回はお月見さんとの試合で使いましたが、実際羽休めによって勝ち筋を見いだすことができました。


ユキノオー
http://dic.nicovideo.jp/oekaki/33937.png
性格:冷静
努力値:244-4-4-252-4-0
実数値:196-113-96-158-106-58
 ・HPが偶数=オボン発動条件を満たしやすく
 ・HPが4の倍数
初手で天候を取られたオーガは大抵の場合引いてもう一度雨を狙ってくるため、その時にオーガを受けて出て行くのが主な役割になります。グラードンやバンギにも抜群技を入れられるためワンチャンスを作れる他、終盤で相手のユキノオーと吹雪を撃ちあったりすることもあるため努力値はHとCに振り分けました。オボンの実を持っているためHPは196に設定しています。
技に関してはこいつが出ている局面は多くの場合、(1)トリックルーム中で1回でも多く殴る試行回数を増やしたい、(2)カイオーガなどが出ていて抜群の攻撃を的確に当てる必要に迫られていることが想定されるため、宿り木の種は不要であり、むしろトリックルーム後の縛り状況を作れる氷の礫が優先されるべきとなります。


立ち回りに関しては上述したすづけさんやビーンさんが多くの示唆に富んだ記述をしてくれているのでそちらをご参照ください。私もオフにおいてはこれに倣った立ち回りしかしていないはずです(元々思考停止で安定択が取れることが多い構築であるというのもありますが)。
敢えて付け加えるなら、グラードンの投げつけるのタイミングは慎重に選ぶべきこと、トリックルーム中は積極的に交代読みなどを行なってアドバンテージを最大限に拡大することを目指していくべきことなどが挙げられるでしょうか。この2点はオフを通じての私の反省点でもあります。
ともあれ、このパーティはGSルール時代に一貫して私が使っていた構築であり、私のような者でもそれなりに勝率を出せていたこともあって非常に完成度の高い構築であると思います。例えばホウオウルンパのような立ち回りに高度に依存するパーティや、眼鏡パルキアのような命中不安がつねにつきまとうポケモンを使うのに疲れた時は、是非手に取ってみてほしい構築ですね。